ひきこもりろん

広告ライターからエンジニアに転職し、現在はYouTuberデビューを目論んでいる「ひきこもり志願者」が日々の妄想を書き散らかすブログ。

【232日目】雷と格付けの日

雷ギライという人種がある。まア人間は普通カミナリがキライのようだが、特別キライという人種があって、私の母は雷の音が聴こえる度に「うわぁぁぁ!」と絶叫していた。今日の午前中も雷が多発していたが、果たして母は無事だろうか。叫び過ぎて喉を痛めていないか心配である。

私は会社で窓際の席に座っているので、雷を観測するには打ってつけである。今日も仕事中に雷鑑賞を楽しんでいたのだが、その時にふと疑問が浮かんだ。果たして風神と雷神はどちらの方が強いのだろうか。

風神雷神図」を見る限り、向かって左側に雷神、右側に風神が配置されている。日本には古来から「左上右下」という伝統礼法があり、「左を上位、右を下位」とする場合が多い。天皇陛下皇后陛下のお写真を見ても、その殆どは天皇陛下が左側である。この考えに倣うのであれば、雷神の方が格上ということになる。しかし日本神話における最強の武神・スサノオが暴風神であることを考えると、この理論は破綻してしまう。

確かに雷は瞬間的な破壊力に優れるが、発生頻度や影響範囲はそこまで高くない。海外では頻繁にトルネードによる被害が出ているようなので、風の力は圧倒的とも言える。

一方でギリシャ神話に置き換えてみると、雷神はゼウス(最高神)であるのに対して、風神はゼフィロス等の下級神となる。言うまでもなく雷神の勝利である。……もはやどちらでも良くなってきたのが本音だが、一応結論を出したいのでもう少し考えてみる。

そもそも風神と雷神はインド神話における風神ヴァーユと、雷神インドラが原型になったという説があった。ヴァーユの風が止まった時に世界が窒息したことを考えると、やはり風の力は偉大と言えるだろう。

よって私の母には、「雷よりも恐ろしい風に耐えられるんだから、怯える必要は無い」とアドバイスを送ろうと思う。今日も有意義な妄想が出来て良かった。

 

※追記1

冒頭の文章は坂口安吾の『明治開化 安吾捕物物』から、「稲妻は見たり」の書き出しに準えている。すごくどうでも良い情報である。

 

※追記2

そう言えば青山剛昌先生の『YAIBA』でも、風神と雷神の対決では風神が勝っていた気がする。主人公の刃が雷神剣を入手した際、「負けたやつの剣か」とボヤいていた。