ひきこもりろん

広告ライターからエンジニアに転職し、現在はYouTuberデビューを目論んでいる「ひきこもり志願者」が日々の妄想を書き散らかすブログ。

【152日目】踏み切りとハロハロの日

スイーツ


私の家の近所には踏み切りがある。駅の反対側の出口から出た場合、この踏み切りを横断しなければ家に帰ることが出来ない。

しかしこの踏み切りがなかなかの気分屋で、音が鳴り始めてから電車が通過するまで結構な時間を待たなければならない。所謂「開かずの踏み切り」という奴である。

開かないだけならまだ良いのだが、最近は特に気分が荒れているようで、歩行者や自動車を戸惑わせることに躍起になっている。

例えば音が鳴っているのに遮断棒が降りてこなかったり、1分近く交通を遮断していたのに結局電車が通過しなかったり、表示とは違う方向から電車が来たりする。なかなか不安定な挙動である。

つい一昨日もこの踏み切りを横断しようと試みたのだが、遮断棒の気まぐれによって妨害された。どれだけ待っても電車が来ないので、「やれやれ、また故障か」と諦めていたら、突然まばゆい光とともに怪しげな機関車が現れた。

乗車していたのは博士風の紳士とその妻と思われる女性、そして2人の子どもだけだった。彼らは過去で機関車型のタイムマシンを開発して、自分たちの時代に帰る途中らしい。

さらに話を聞いてみると、どうやらお子さんがミニストップのハロハロを食べたくなったそうで、近くにミニストップがある踏み切りを選んで緊急停車したそうだ。

このままでは交通の妨げになってしまうので、私は老人から代金を受け取り、近くのミニストップへ走った。しかしご存知の通り、ハロハロは夏季限定のスイーツである。

私は店長さんに何とかお願いして、2017年限定のラムネとすいかのハロハロを作って貰った。深夜の急なお願いにも関わらず、店長さんは「何か理由があるんだろう?持っていきな」と快く応えてくれた。いぶし銀である。

何とか2つのハロハロを購入した私は、急いで踏み切りまで戻った。ところが機関車型のタイムマシンは跡形もなく消え去っていて、線路には稲妻のようなエフェクトが走っていた。

どうやら急行列車の通過に合わせて、別の時代にタイムスリップしたらしい。何だか不思議な出来事が立て続けに起きたので、私は夢でも見ていたのかも知れない。しかし手元に残ったハロハロを食べてみると、それは確かにハロハロの味だった。

 

※追記1

博士風の紳士は、マーティという友人に会いに行く途中だったらしい。何だか有名なSF映画そっくりだと思った。

 

※追記2

今シーズンのハロハロは2018年5月上旬から発売されるそうです。楽しみである。