【153日目】来場者特典とフィルムの日

昨夜は映画好きの友人が遊びに来た。平日の夜に人と会うのは久しぶりである。彼は昼間から映画館を渡り歩いてきたらしく、『コードギアス 反逆のルルーシュII 叛道』の感想を小一時間ばかり聞かされた。

この映画に限った話では無いのだが、最近は来場者特典としてフィルムを配布する作品が増えた気がする。友人は根っからのコードギアスファンなので、フィルムは既に3枚ほど保有しているとのことだった。

そのうちの2枚はあまり代わり映えしない絵柄だったようで、卑しい私は「要らないなら譲ってくれ」と頼んでみた。すると彼は意外にもアッサリと承諾し、鞄から2枚のフィルムを取り出し、私に手渡してくれた。何でも言ってみるものである。

「フィルムなど貰ってどうするのだ」と疑問に思われる方が居るかも知れないが、アニメ映画のフィルムの価値を侮ってはならない。かつて『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』の来場者特典として配布されたフィルムは、ヤフオクにおいて108万円で落札されたのだ。

さすがに100万円という大台を超えることは滅多に無いものの、10万円以上の価値がつくことは往々にして有り得る世界である。

私は期待感を持ってフィルムを確認したが、映っていたのは正体不明の男性が苦悶の表情を浮かべるシーンだった。私は昨年にアニメシリーズを見返したばかりだが、このキャラクターの顔については全く見た覚えが無い。何かの手違いで別の作品のフィルムが混入されたのではないかと疑念を抱くほどである。

どうしても彼の正体が気になったので、今日の昼休みに会社の同僚にも見せてみた。皆が「この人は誰だ」と疑問を抱く中、唯一女性の先輩から「コーネリアの騎士の1人ではないですか？」という回答が得られる。

生憎私はコーネリアの騎士の中でも、イケメン眼鏡のギルフォード卿しか記憶していなかった。しかし言われてみると確かにこんな人物が居たような気もする。流石は先輩である。

そう言えば先日『コードギアス 反逆のルルーシュR3』の予告映像も公開されたので、アニメの放送が始まるまでフィルムは大事に保管しておこうと思う。一見するとモブキャラにしか見えないが、もしかすると続編における最重要人物になるかも知れない。フィルムの高騰が楽しみである。

※追記1

昔は『ドラえもん』の来場者特典のおもちゃに心をときめかせた私だが、今は如何にして転売で儲けるかを考えてしまう。汚れた大人になったものである。

※追記2

来場者特典には、フィルムに加えて枢木スザクのカードが封入されていた。コードギアスのカードゲームが存在したことに衝撃を受ける。「オレンジ」ことジェレミア卿は誰もが欲しがるレアカードに違いない。