ひきこもりろん

広告ライターからエンジニアに転職し、現在はYouTuberデビューを目論んでいる「ひきこもり志願者」が日々の妄想を書き散らかすブログ。

【37日目】未来日記とDEAD ENDの日

今夜は帰りが遅くなる恐れがあるので、通勤中に記事を書こうと「はてなブログ」のアプリを開いた。すると不思議なことに、まだ書いていないはずの【37日目】の記事が保存されているではないか。

まったく書いた覚えのない記事に、最初は「アカウントを乗っ取られたのではないか」と恐怖に震えたが、冷静に考えてみるとその可能性は低いだろう。何せこのブログの月間PV数は3000にも満たない。よっぽどの物好きでもない限り、手に入れる理由は皆無である。

しかしそうなると、この記事を保存したのは私自身と言うことになる。ひとまず中身を確認してみようと編集画面を開くと、驚くべきことに今日の私の行動が事細かに記載されていた。

もしかしてこれは「未来日記」というやつでは無いだろうか。身の周りで起きる出来事を事前に察知できるチート級アイテム。思えばTVアニメ『未来日記』の主人公も、習慣的に日記をつけていた気がする。状況は今の私とまったく同じである。

この未来日記ならぬ未来ブログがあれば、私はこれから起きるであろう災厄を未然に察知し、回避することができるはずだ。長い間くすぶり続けていた私の人生にも、ようやく転機が訪れたのだ。

早速、私はこれから起きる出来事を確認した。まずは3分後の行に目を通すと、「腹痛に悩まされて電車を降りる」と書いてある。

私は慌てて鞄の中から胃腸薬を探したが、時は既に遅し。腹部に猛烈な痛みを感じて、私はあえなく途中下車する羽目になった。せっかく未来日記を授かっても、迫り来る惨劇を回避できなければ意味が無い。

その後も「電車が僅かに遅れた影響で、乗り継ぎに失敗する」など的確に未来を予測されたが、その結末を変えることは出来なかった。もしかしたらこれは、どんな未来でも予測できる代わりに運命を変えられない「不可変日記」なのではないだろうか。

そうなると話は一気に変わってくる。「車に轢かれて即死 DEAD END」と表示されても、私には死亡フラグを回避する術が無いのだ。

私は途端に恐ろしくなり、【37日目】の記事を慌てて上書きした。なので諸君が今ご覧になっている記事は、すでに私の手によって書き換えられた内容なのである。

もしも私が何の前触れもなくブログを更新しなくなったら、その前日の記事を注意深く確認してみて欲しい。「DEAD END」の記載があれば、私の結末はお察しの通りである。

 

※追記1

この記事を書き上げてから下書きフォルダを確認すると、まだ書いていないはずの【38日目】の記事が存在した。こうして私は「不可変日記」を手に入れて、12人の未来日記の所有者によるサバイバルゲームに巻き込まれて行くのだが、それはまた別のお話。

 

※追記2

今日の日記を読んで意味不明だと思った方は、えすのサカエ先生の代表作『未来日記』を読んで欲しい。ヒロイン・由乃の歪んだ愛情と狂気に、悶えること必至である。