ひきこもりろん

広告ライターからエンジニアに転職し、現在はYouTuberデビューを目論んでいる「ひきこもり志願者」が日々の妄想を書き散らかすブログ。

【183日目】マスクと顔面偏差値の日

咳が止まらないので久しぶりにマスクを買った。私が最後にマスクを使ったのは、世界タイトルマッチに向けて高地トレーニングに赴いた時以来である。

酸素が薄い環境でマスクを着用すれば、呼吸は当然苦しくなる。しかし人間の身体とは賢いもので、環境に適応した酸素濃度を保つため、赤血球数やヘモグロビン濃度を増加させるのである。

その結果、十分な酸素のある平地に戻ると、酸素の運搬能力や筋肉の酸素消費能力がアップする。アスリートが高地トレーニングに臨むのも、こうしたパフォーマンスの向上を求めた結果なのだろう。

もちろん私はアスリートではなく根暗なひきこもりなので、本当は高地トレーニングなど行ったことは無い。世界タイトルマッチも大嘘である。今日も久々にマスクを着用した訳だが、普通に出社しただけで酸素が足りずに死にそうになった。

思うに、マスクは人から元気を奪う副作用が隠されている気がする。「病は気から」という言葉があるように、マスクを着用すると「自分は病気だ」という強迫観念に駆られてしまい、身も心も衰弱したような感覚に陥るのだ。

もちろん、周囲への感染を防ぐという観点では、マスクを着用することが望ましい。それにマスクを着用すると、男女問わず顔面偏差値が上昇するという噂も聞いた。

私はこんな眉唾な話に振り回されるほど愚かではないが、試しもしないで批判するのは良くないと思い、淡い期待感を持ってマスクを着用することにした。

もしも本当に顔面偏差値を上げられるなら、この効果を最大限に活かすべきである。マスクのイメージと言えばやはり病気なので、今日はあえて髪の毛をセットせず、眼鏡をかけることで「病弱で物静かな青年」を演出することにした。片手に文庫本を持てば完璧である。

あまりにイケメンになり過ぎてSNSで話題になったりしないかと不安に思ったが、それは杞憂だった。慣れないマスクで私の心肺機能には大きな負荷がかかり、常に呼吸が荒くなってしまった。これだけでも既に変態的なのだが、荒くなった呼吸は蒸気となって私の眼鏡を曇らせ、完全なる不審人物を作り上げたのだ。

マスクをつければ、誰でもイケメンになれるという訳ではない。それが本日の教訓である。

 

※追記1

家に帰ってマスクを外すと、呼吸の快適さに感動すら覚えた。もしも今、アロマを炊いて全力で吸い込もうものなら、その心地良さに失神してしまうかもしれない。

 

※追記2

どうせマスクを付けるならお洒落なマスクを選びたいものである。『東京喰種』みたいなクールなデザインが好ましい。近所の薬局で売ってないだろうか。