ひきこもりろん

広告ライターからエンジニアに転職し、現在はYouTuberデビューを目論んでいる「ひきこもり志願者」が日々の妄想を書き散らかすブログ。

【277日目】残穢と足跡の日

ワールドカップ観戦に備えて仮眠を取ろうとしたところ、うっかりホラー映画を再生してしまった。小野不由美先生が原作の『残穢』である。

私はホラー映画に相当の耐性があるので、滅多なことでは驚かないし、怖がらない。今回の『残穢』も途中から惰性で観ていたような気がするが、ラストシーンは流石に背筋が寒くなった。

映画を観終えて、今度こそ眠りにつこうとしたが、その前に何だか喉が渇いてしまった。台所の冷蔵庫まで向かうと、廊下の電気が自動で点灯する。どうやら人の動きを感知して電気を付けてくれるらしい。

こんな便利な機能があるのに、どうして今までは機能しなかったのだろうか。これではまるで怪奇現象のせいで電気がついたように思えてしまう。

そんな非科学的なことがある訳ないので、私は冷蔵庫の麦茶を注ぐと、再び自分の部屋に戻る。今宵はしっかり休んで、ワールドカップに備えなければならないのである。廊下には夥しい数の足跡が残されていたが、掃除するのは明日の朝にしようと思う。まったく、一体誰がこんなに足跡を残したのだろうか。この部屋には私しか住んでいないのに、おかしなこともあるものだ。