ひきこもりろん

広告ライターからエンジニアに転職し、現在はYouTuberデビューを目論んでいる「ひきこもり志願者」が日々の妄想を書き散らかすブログ。

【67日目】執筆依頼とアンガーマネジメントの日

知人から生活家電に関する記事の執筆を依頼された。彼とは数年来の付き合いになるが、どんな仕事に就いているのかは未だに謎のままである。

普段はろくに連絡もつかず、ふらっと現れたかと思えば今回のような依頼を運んでくる。こうして文字に起こしてみると立派な怪人物である。

しかし記事を書けば見返りに美味しいごはんをご馳走してくれるそうなので、私はあっさり承諾した。何せ妄想を書き散らかすだけで焼肉や寿司にありつけるのだ。

以前には「ボーイズラブ小説を書いてくれ」という無理難題を押し付けられたりもしたが、今回のお題は生活家電である。障害は無いに等しい。

私は速やかに記事を書いた。先日購入したAretiのドライヤーやヘアアイロンの話を盛り込む。これからの季節に向けて加湿器の話題も付け加えると、なかなかの文章量になった。これなら最低でもしゃぶしゃぶの食べ放題ぐらい奢って貰えるに違いない。

原稿を彼に送付すると、1時間ほど経って「OK」と返信が送られてきた。この男は基本的に「OK」しか言わない。果たしてちゃんと目を通しているのだろうか。加湿器にオレンジジュースを入れる話題など、誰がどう考えても「NG」と答えそうなものだが。

とにかく一仕事を終えた私は、本業のシステム開発の勉強にも精を出した。こんなに真面目な週末は久しぶりな気がする。

勉強に飽きると小説を書き、それに飽きると本を読み、それに飽きると勉強に戻るという真面目ループを繰り返した。常日頃からこんな生活を送れていたら、私の人生はもっと輝かしいものだったに違いない。

しかし私が真面目になれるのは基本的に心が病んでいる時なので、どう転んでも輝かしい未来は無かった。この数週間で溜め込んだドス黒い感情を、まるで自傷行為の如く小説に吐き出していく。負の感情が高まるに連れて筆が進むのは何故なのだろうか。

原稿用紙20枚分の短編を勢いまかせに書き上げ、パソコンの秘密のフォルダに保存した。校正は一切しない。書き殴った文章を、放り込んでおくだけの場所。感情の吹き溜まり。

余りにも陰湿な行為にひかれる読者が居るかも知れないが、これは私なりのアンガーマネジメントの1つである。一般的に企業などで導入されるアンガーマネジメントでも、怒りの原因を紙に書き出し、それらの怒りの程度を点数化するプログラムが紹介されている。

これを小説に落とし込むことで、怒りの数値化に加えて代償行動も実践できる。いざ試してみると驚く程にストレスが軽減されるのでお薦めである。

 

※追記1

ボーイズラブ小説を書いた時は、水原とほる先生の『彼氏とカレシ』を事前に読んで勉強した。ちなみに、登場人物の名前はすべて前職の同僚たちから拝借したので、バレたら凄く怒られるに違いない。

 

※追記2

しゃぶしゃぶは私の大好物である。他にもメンチカツやチキン南蛮、炒飯などを好んで食べる。(どうでも良い情報)