ひきこもりろん

広告ライターからエンジニアに転職し、現在はYouTuberデビューを目論んでいる「ひきこもり志願者」が日々の妄想を書き散らかすブログ。

【16日目】スーパーファミコンと祖母の日

10月5日に「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」が発売された。私にとってスーパーファミコン(以下SFC)は大変思い入れのあるハードなので、年末年始にまとまった時間ができれば購入を検討するかも知れない。

 

ちなみに今回収録されるタイトルは以下の通りである。

(★は私が過去にプレイした作品)


スーパーマリオワールド
F-ZERO
がんばれゴエモン ゆき姫救出絵巻
超魔界村
ゼルダの伝説 神々のトライフォース
・スーパーフォーメーションサッカー
魂斗羅スピリッツ
スーパーマリオカート
スターフォックス
聖剣伝説2
ロックマンX
ファイアーエムブレム 紋章の謎
スーパーメトロイド
ファイナルファンタジーVI
スーパーストリートファイターII
スーパードンキーコング
スーパーマリオ ヨッシーアイランド
パネルでポン
スーパーマリオRPG
星のカービィ スーパーデラックス
スターフォックス2

 

幼い私が所有していたソフトはこの中でも僅かであったが、当時は友達の家に遊びに行くと大抵スーパーファミコンが備え付けられていたものだ。

例え放課後から夕方までの短い時間でも、私たちは毎日のように誰かの家に集まり、各々が持ち寄ったゲームを楽しんでいた。懐かしい記憶である。 

そして今回収録されたラインナップは、恐らくすべてが「名作」と呼ばれるタイトルだろう。私も上記の中で遊んだことのある作品については、自信を持ってお薦めできる。

なかでもスーパーマリオRPG星のカービィ スーパーデラックスなど、SFC中期〜後期にかけて発売されたタイトルの完成度は異常である。この中で「一番面白かったタイトル」もご紹介したかったのだが、私には到底決められる気がしない。本当にすべて面白いのだ。

 

しかし、娯楽としての面白さだけがゲームのすべてではない。もしもこの中で「最も思い入れのあるタイトル」を選ぶとすれば、私は迷わずロックマンXと答えるだろう。

このゲームはシングルプレイ専用なので、友達の家で遊ぶ機会は少なかった。それにも関わらずこのタイトルを選んだのは、今は亡き祖母との思い出があるからだ。

 

祖母は健在の頃、祖父と共に私たちの家を訪れることがあった。母方の実家は北陸に位置するため、そうそう頻繁ではなかったものの、幼い私は祖父母が来るのをいつも楽しみにしていた。

 

ある時、学校でいじめられた私は泣きながら家に帰ったことがある。ちょうどその日は祖母が家にいたので、私はたまらず学校での出来事を打ち明けた。なかば八つ当たりのような口調だったので、祖母にはきっと不快な思いをさせたことだろう。

しかし祖母は微塵もそんな素振りを見せず、優しく私を諭してくれた。ほんの僅かな会話で私の悩みを消しされる祖母は、魔法使いか何かだったのかも知れない。

 

すっかり気分を持ち直した私は、日課とも言えるスーパーファミコンに手を伸ばした。その時に選んだソフトこそ、ロックマンXである。

遊んだことのある方はご存知だと思うが、このゲームは子どもからすると少々難易度が高い。幼い私も当時は苦戦していたが、先ほど祖母に情けない姿を見せてしまった手前、何とかゲームの上手さをアピールしたかったのだ。

 

熱心にコントローラーを操作する私の横で、祖母は穏やかに微笑んで画面を眺めていた。自分で言うのも何だが、そのプレイは決して見ていて楽しいものではなかっただろう。

道中のザコに負け、やたらと穴に落ち、初見のボスからはフルボッコの洗礼に合う。何度も同じステージに挑戦しているにも関わらず、祖母は一向に飽きる気配がなく、ずっと微笑んだままである。

 

さすがの私も気を使って、「ばあちゃん、退屈じゃない?」と声をかけたが、祖母は穏やかな表情を崩さずに、首を横に降った。そして画面の中を走る主人公(X)を指差して、「このゲームはまるで、お前が元気に走っているみたいだからね、見ているだけで楽しいよ」と言ったのだ。

 

何度倒されても、まためげずに立ち上がって走り出す。そんなゲームキャラクターの姿を、祖母は私と重ねていたのかもしれない。そしてその言葉を聞いたときに、何故だか凄く満たされた気持ちになったことを覚えている。

 

少し前に祖母は旅立ってしまったが、私は今でもロックマンシリーズを見かけるたびに、祖母と過ごした日々を思い出す。もう会うことができないと思うと非常に悲しくもあるが、祖母から受け取った想いや言葉の数々は、今なお私の中で生きている。

 

ゲームは確かに娯楽に過ぎないが、遊びを通じて得られる経験や想いは確かにあるのだ。家族や友人との関係に悩みを抱えている方は、この機に懐かしのタイトルで一緒に遊んでみてはいかがだろうか。

 

※追記1

私らしくもなくセンチメンタルな日記である。祖母には笑えるエピソードも多々あるので、気が向いた時にご紹介したい。

 

※追記2

今回の収録対象外にはなるが、クロノトリガーSFC屈指の傑作である。あまりにも好き過ぎて、その魅力は追記では紹介し切れそうにない。なのでこちらも改めて記事を書く。そのうち。