ひきこもりろん

広告ライターからエンジニアに転職し、現在はYouTuberデビューを目論んでいる「ひきこもり志願者」が日々の妄想を書き散らかすブログ。

【179日目】小泉さんと無敵屋の日

ここのところ週末は床に伏していることが多い。今年に入ってから体調がすこぶる悪く、迂闊に外を出歩けないのである。これでは天性のひきこもりの才能に、更なる磨きがかかってしまう。ブログのネタが切れるのも時間の問題である。

今日も特筆すべき出来事が無いので、先日訪れたラーメン屋の話でも書き認めておこう。最近、TVアニメ『ラーメン大好き小泉さん』を視聴しているのだが、1カ月ほど前に主人公の小泉さんが「麺創房無敵屋」を訪れる回があった。

ここは池袋でも連日行列が出来る人気店で、私も前々から気になっていた。行列に並ぶほどラーメンが好きという訳では無いのだが、ジュンク堂で本を買って帰ろうとすると、嫌でも長蛇の列が視界に入ってしまうのだ。

池袋は何気にラーメン激戦区なので、少し歩けばすぐに他のラーメン屋が見つかる。それにも関わらず行列が出来るということは、このお店は他と違う「何か」が仕掛けられているのだろう。

その「何か」を自分の舌で確かめてみたいと思った私は、休日の夕方頃に1人で無敵家の行列に加わってみた。その日の並びは20人ほどだっただろうか。『ラーメン大好き小泉さん』で放送されていた通り、見事な盛況ぶりである。

外国人観光客の間でも話題を呼んでいるらしく、私は英語・中国語・ドイツ語を同時翻訳しながら脳内で会話に参加していた。もちろん嘘である。私に語学力は欠片も備わっていないので、空耳アワーごっこをして孤独に耐えていただけである。

そして待つこと30分。ようやく店の前に立つことが出来た。私は1人で並んでいるにも関わらず、周囲の目を気にすることなく写真を撮り続けた。
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注文は列に並んでいる間に店員さんが伺いに来るので、入店後はラーメンの提供を待つだけである。今回は「無敵家らーめん ニクタマ」を注文した。テーブルに用意されたジャスミン茶を飲みながら、その瞬間をひたすら待ち続ける。

そしてようやく姿を現したニクタマは、想像以上に肉々しい一品だった。分厚いチャーシューが3枚も入っている。
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ここのところ油っこい食べ物が苦手になってきたので、すべて食べ切れるか不安に思ったが、何はともあれ実食である。

勢い良く麺を啜ってみると、意外とアッサリしていて食べやすい。豚骨のコクがありながらも、獣臭さや油っこさは気にならず、思わず箸が進んでしまう。

そして特筆すべきはチャーシューである。最初は3枚のチャーシューに圧倒された私だが、結果から言うとすべて美味しく食べ切れた。その理由は、それぞれに別の味わいが仕掛けられていたからである。

1枚目のチャーシューは純粋にそのままの味を、2枚目は軽く炙られた香ばしさを、そして3枚目は柚子胡椒によって爽やかな後味を楽しめるようになっている。このバランス感とアクセントが絶妙で、食後に心地好い満足感をもたらしてくれる。

最後にもう一杯ジャスミン茶を飲み干せば、舌も身体も大満足である。こうして私は人生初の「無敵家」チャレンジを終えた。とても美味しかった。とても美味しかったのだが、小泉さんのように真夏に行列に並ぶかと問われれば、恐らくNOと答えるだろう。

あの行列は食欲を始め、人間のあらゆる感覚を狂わせる効果があるので、真夏に並んだら発狂してしまうかも知れない。しかし真のラーメン好きの人からすれば、それもまた一興と捉えてしまうのだろう。恐ろしい世界だと思った。

 

※追記1

ラーメン大好き小泉さん』で紹介された店舗に足を運ぶ機会が多くなった。作者やアニメ制作陣の思惑通りである。マーケティング美少女アニメを使うのは止めて頂きたい。まんまと乗せられてしまうので。

 

※追記2

ちなみにジャスミン茶を飲むと身体が冷えるらしいので、特に女性の方はご注意下さい。