ひきこもりろん

広告ライターからエンジニアに転職し、現在はYouTuberデビューを目論んでいる「ひきこもり志願者」が日々の妄想を書き散らかすブログ。

【245日目】現代妖怪とねこ娘の日

昨日に引き続きアニメの話題である。今夜は2018年4月1日より放送開始した『ゲゲゲの鬼太郎』第6期について感想を述べたい。

本作は放送前から大きな話題となったが、その最たる理由は「ねこ娘の美少女化」だろう。放送を重ねる毎に魅力を増してきたねこ娘だが、今作では8等身の美少女へと変貌を遂げている。お馴染みの赤い靴もハイヒールに変更され、モデル顔負けのスタイルと言えよう。

その他にも、鬼太郎役を人気声優の沢城みゆきさんが務めたり、目玉おやじ役を(かつて鬼太郎役を務めた)野沢雅子さんが担当するなど、注目すべきポイントが数多く存在する。放送が日曜日の朝9時と言うことで、社会人にとっては惰眠を貪りたい時間帯だが、一見の価値はあるだろう。

実際に視聴した感想を述べると、まずオープニングテーマが良い。お馴染みの主題歌である「ゲゲゲの鬼太郎」だが、今回は演歌歌手の氷川きよしさんが担当している。私は「かねふくテーマソング」以来、氷川きよしさんの大ファンになってしまったので、このサプライズは嬉しかった。

そして本編だが、冒頭からYouTuberが渋谷で暴れるなど、現代社会を風刺する形で始まる。ねこ娘もスマホTwitterらしきアプリを使っていたり、まさに2018年版の『ゲゲゲの鬼太郎』である。

「これは妖怪ポストも近代化しているに違いない」と期待したが、妖怪ポストは相変わらずアナログな仕組みだった。ここまで来たらLINEグループで代用しても良いような気がするのだが、この手の悪ノリは『妖怪ウォッチ』でやり尽くされているので、流石に控えたのかも知れない。

そして中盤に差し掛かるといよいよ鬼太郎が登場する訳だが、しばらく観ていて違和感を覚える。何だか妙にクールで大人びているのだ。ライトノベルにありがちな「やれやれ系主人公」とまでは言わないが、以前よりも感情に乏しくなった気がする。

ねこ娘が第二次性徴期を迎えたように、彼も思春期で厨二病に目覚めてしまったのだろうか。ちなみに私は未だに厨二病をこじらせている身なので、クールな鬼太郎さんも大歓迎である。何ならもっと辛辣な暴言を吐き捨てて欲しい。放送枠が早朝であることが悔やまれる。

しかし戦闘シーンになると打って変わって、鬼太郎さんは今まで以上にアクロバティックなアクションを披露してくれる。髪の毛針やちゃんちゃんこなど、お馴染みの攻撃も健在だ。唯一大きく変わったのが指鉄砲で、かつては指の先端を弾丸のように射出していたが、今作では指先からエネルギー弾を発射するスタイルになっていた。

「あれ、これって幽遊白書の霊丸じゃ……」と口にしかけたが、きっと大人の事情が絡んでいるのだろう。映像表現の規制が厳しい今、身体の一部を発射するのは色んなところからクレームが出そうな気がする。個人的には表現の自由を侵害するクレームなど糞食らえと言いたいが、当の鬼太郎さん自身が納得しているのなら仕方が無い。私も大人になろうと思った。

現代社会が舞台ということで過去作からの変更も目立つが、総じて今回の鬼太郎も面白い。ルパン三世と同様に、出来る限り視聴継続するつもりである。決して可愛くなったねこ娘に夢中とか、そんな不純な動機では無いのである。まだ本作をご覧になっていない方は、ぜひこの機会に視聴して頂きたい。もう正直に包み隠さず言うと、ねこ娘が可愛い過ぎて生きるのが辛いのである。

 

※追記1

今日の仕事から帰る際、人事のお姉さんとも新しい鬼太郎の話をした。「今までのシリーズと比べてどちらが好き?」という質問に、私は思わず嘆息してしまう。生粋の怪奇現象オタクである私からすれば、今の『ゲゲゲの鬼太郎』は単なるエンターテインメントに過ぎない。初期の頃に充満していたおどろおどろしい雰囲気は息を潜め、子どもたちの羨望を集めるような筋書きに成り下がっている。この内容と比べてしまっては、過去作のファンから怒号を浴びせられても仕方ない。

そう思っていたはずなのに、私は「可愛い女の子って、良いですよね……」と恍惚とした表情で語っていたらしい。ねこ娘効果、絶大である。

 

※追記2

ゲゲゲの鬼太郎』の原点が収録された、『妖奇伝』という幻の貸本雑誌が存在する。現在はプレミアが付いており、まんだらけ中野店によれば2冊セットで約200万円とのこと。一時期は神保町で探し回っていたが、結局見つけることは出来なかった。