ひきこもりろん

広告ライターからエンジニアに転職し、現在はYouTuberデビューを目論んでいる「ひきこもり志願者」が日々の妄想を書き散らかすブログ。

【45日目】吉祥寺と理想的な休日の日

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麺僧 吉祥寺南口店の「和風鶏だしそば」

今日は昼過ぎから恋人と吉祥寺に出掛けた。前回訪れたのが2013年だったので、実に4年ぶりの訪問である。

月日に関守なしとは言うが、まさかそれほど長い時間が経過しているとは思わなかった。そして4年の月日よりも恋人と会えなかったこの2週間の方がよっぽど長く感じられた。私は彼女に首ったけのようである。

しかし他人の惚気話など誰も読みたくないと思うので、今日は久々の吉祥寺を歩いた感想を書き認めることにする。

普段は妄想に塗れている私の記事だが、今日はとても充実した一日を過ごせたので、ありのままの事実だけ記そうと思う。普段の記事とは文体も異なるが、興味がある方はご覧頂きたい。本邦初公開の完全プライベート日記である。

 

■2017年11月4日(土)吉祥寺に行った

肌寒さを感じて目を覚ますと、うっすら朝日が差し込んでいた。今日は昼過ぎから恋人と出掛けている約束をしているが、随分と早起きしてしまったらしい。待ち合わせの時間までかなり余裕がある。

微睡みの誘惑に駆られ、もう一度布団に入ろうかと逡巡したが、結局起きることにした。溜まりきった家事を済ませなければ、この部屋はいずれ腐海の森と化す。そうなる前に手を打たなければいけない。

掃除と洗濯、食器洗いを手早く済ませ、珈琲を煎れながら出掛ける支度を始めた。パソコンとカメラ、それから文庫本をリュックに詰め込む。せっかくの晴天なので、井の頭公園のボートに乗って読書を楽しむのも良いだろう。

珈琲を飲み干して家を出ると、久々に秋らしい気候が身を包んだ。今年は寒暖差が激しかったので、秋を実感できる日が少なかったように思う。夏ほど強い日差しではないものの、空が少しずつ高くなっているような、秋の晴天。駅までの道のりには家族連れや恋人の姿も多く、絵に描いたように平穏で平凡な光景だった。

 

恋人とは新宿で合流し、そのまま中央線で吉祥寺へと向かった。特別快速の電車に乗ったせいか、車窓から見える景色は目まぐるしく入れ替わっていく。

絶え間なく敷き詰められた住宅を眺めていると、あまりの人の多さに吐き気がした。あの家のひとつひとつに異なる人生が詰まっているのだと思うと、この世界の壮大さを嫌でも感じてしまう。ちっぽけな自分の存在価値が分からなくなりそうだ。

思わず車窓から目を逸らして車内の液晶パネルを確認すると、いつの間にか吉祥寺を通り越していた。三鷹に到着する段階で気付いたので、恋人に謝罪しつつ慌てて電車を降りる。とんだ失態だが、せっかくなので井の頭公園まで歩くのも悪くないだろう。

昼を過ぎて日差しはやや強くなっていたが、歩道沿いに植えられた木々が影をつくっていたので、心地よい気温だった。先程は車窓から眺めていた住宅街だが、実際に自分の足で歩いてみると身近で温かい印象を受ける。

しばらく歩くと高架下に行き着いたが、そこには「ラクロス禁止」という注意書きがいくつも貼られていた。何故ラクロス限定なのかは不思議だが、知らない街を歩くと色々な発見があって面白い。

 

少し道に迷いながらも何とか井の頭公園に辿り着けたので、本格的な散策を始める前に昼食を摂ることにした。無数に並ぶ飲食店に目移りしたが、最終的には「麺僧」というラーメン屋を選んだ。恋人は豆乳坦々麺、自分は鶏そばと炒飯を注文して空腹を満たす。

鶏そばは沖縄のソーキそばに近い味付けで、価格の安さを考えるとかなり満足できた。スープと麺と具材がちょうど良く味を引き立て合っていて、全体で味わった時の完成度が非常に高い。恋人の注文した豆乳坦々麺も辛すぎずに風味が豊かで、胡麻をかけると更に味わいが深くなった。あまり深く考えずに入店したが、良いお店を発見できて嬉しく思う。

その後は再び井の頭公園に足を伸ばしたが、あいにく天候が崩れてしまったのでボートに乗ることは諦めた。ちょうどステージ付近で自然食品にまつわるイベントが開催されていたので、試食をしながら屋台を回る。どれも魅力的な商品ではあったが、購買意欲はあまり湧かなかった。値段が少々高かったからかも知れない。

その後は砂肝で有名な「いせや」や小道を入ったところに店を構えるカフェ「立吉」を軽く覗き、ステッカーショップを物色した。このあたりの店は良い意味で統一感がない。

さすがに少し疲れも感じ始めたので、ステッカーショップの上の階にある「武蔵野珈琲店」で休憩することにした。

店の扉を開けると、上質な珈琲の香りが鼻腔をくすぐる。店内は少し薄暗く、席も決して広くは無かったが、とても雰囲気のある店だった。珈琲とガトーショコラを注文して、恋人との束の間の会話を楽しむ。

隣の先に座った老年の女性たちは趣味の俳句について語り合っているようで、終始会話が弾んでいた。喫茶店で誰かと過ごす時間は、何故こうも心が落ち着くのだろう。

アンティークな内装やマスターの所作を眺めているうちに時間が経ってしまい、気付けば日没が近付いていた。つい長居してしまったことに申し訳なさを感じたが、こんな店で読書したら確実に物語に没頭できると思う。今度は混雑する時間帯を避けて訪れたい。

 

最後はLABIでパソコンや周辺機器を物色して帰路についた。少し遊び足りない気もしたが、三鷹から歩いて体力を消耗したので、早めに解散することにした。久しぶりにデートらしいデートができたのは良かったと思う。

いつか自分の人生を振り返った時、今日のような平穏な日のことも思い出せるようにしたい。

 

※追記1

自分用の日記なのでオチは特にないのである。でもよく考えたら普段の記事も特にオチは無かったのである。

 

※追記2

最近、料理の写真ばかり撮っている気がする。もっとカメラの腕を磨きたい。