ひきこもりろん

広告ライターからエンジニアに転職し、現在はYouTuberデビューを目論んでいる「ひきこもり志願者」が日々の妄想を書き散らかすブログ。

【156日目】特異体質とヒーローの日

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アメコミ原作の映画と言えば『スパイダーマン』や『アイアンマン』『X-MEN』などが広く知られていると思う。彼らは超人的な能力を駆使して巨悪に立ち向かう訳だが、如何せん話のスケールが大き過ぎるので、性格の歪んだ私は素直に楽しむことが出来ない。

物語において、「共感」を生むことは非常に大切である。登場人物たちに共感できなければ、どんなに派手な映像や演出があっても、本当の意味での感動は得られないはずだ。

先に挙げたヒーローの中には凄惨な過去を持つ者も少なくない。あえて「負」の部分を描くことにより、人間的な魅力を増そうとしたのだろう。しかし彼らの抱える「負」はあまりにも壮絶過ぎるので、これまた共感することが難しい。どんなに秀逸な脚本でも、どこか他人事のように感じてしまうのだ。

そんな訳で、私は程々に強くて程々に悲惨な過去を持つヒーローが好きである。具体的な例を挙げると『デアデビル』などが該当する。

デアデビルはマーベル・コミック出身のヒーローだが、昼間は弁護士として働く真面目な青年である。彼は幼少期の事故によって視力を失ってしまったが、その代償として聴覚・嗅覚・触覚・味覚が超人的に発達する。

さらに血の滲む努力を重ねることで、驚異的な反射神経と平衡感覚、音の反響を三次元のイメージとして捉える「レーダーセンス」を身に付けたのだった。

目からビームを出すような必殺技こそ持たないが、デアデビルの戦闘は非常に面白い。視力を失ったが故に、夜間での戦闘においては無類の強さを発揮する。闇夜に紛れて悪人を制裁する姿は、まさにダークヒーローである。

唯一彼の弱点を挙げるとすれば、あらゆる感覚が鋭敏すぎるところだろうか。戦闘中は特に感覚を研ぎ澄ませているため、近くで電車が走ろうものなら轟音に耐えきれなくなってしまう。他のヒーローからすれば軟弱に思われるかも知れないが、その人間らしさこそがデアデビルの魅力と言えよう。

私も年齢を重ねると共に身体能力の低下を感じているが、それを補うかのごとく妄想力が高まっている。最近は半分居眠りしながらでもブログを更新できるようになってきたので、新しい力に目覚めつつあるのかも知れない。

普段はひきこもりの根暗な青年だが、悪人と対峙すれば「妄想」という名の固有結界に引き込んで精神的苦痛を与える陰湿なヒーロー。なかなか魅力的な設定である。いつ悪者が現れても戦えるように、明日は戦闘用のスーツを買いに行こうと思う。秋葉原で怪しげなコスチュームを探す青年を見掛けたら間違いなく私なので、どうか正体をばらさないで欲しい。

 

※追記1

ここ最近は毎日ブログを更新しているので、身の回りで起きた出来事を脳内で活字に変換する癖がついてしまった。何かのきっかけでオートマティスム(筋肉性自動作用)に目覚めれば、眠っている間にブログが書き上がっているかも知れない。ぼちぼちネタにも詰まっているので、一刻も早く自動書記を身につけたいところである。

 

※追記2

かつて古本屋でアルバイトをしていた時に、ヒーローマニアの後輩が居た。彼は幼少の頃にヒーローの真似事に明け暮れ、暴漢に刃物で刺されたこともあったらしい。「キック・アス」みたいな男である。